解決事例/依頼者の声

Cases&Voice

海外在住者の代理人として、遺留分侵害額請求の交渉を行ったケース

  • 依頼者の声あり
  • 日本における遺留分侵害額請求

依頼者:欧州在住日本人(被相続人の子)

被相続人:日本在住日本人

1. 事案

被相続人が日本でお亡くなりになり、依頼者(欧州在住)は、他の相続人(依頼者のきょうだい)と相続をすることになりました。依頼者は、相続開始後暫くの間、他の相続人とやり取りをしていましたが、相続預金に関する情報など遺産分割協議に必要な資料の収集から苦戦しておられました。

2. 課題

依頼者は日本を離れて久しいため、相続財産に関する直近の情報はほとんど把握していませんでした。対して、他の相続人は被相続人の財産の管理に携わりその内容等について詳しく知る立場にあったため、相続財産に関する情報の開示を求める必要がありました。受任後間もなく被相続人の遺言の存在が明らかになり、遺留分の問題として事案を解決することとなりました。また、相続財産の調査の結果、依頼者が把握していなかった被相続人の預金口座からの出金が複数あり、それらの清算方法についても当事者間で話し合いが必要となりました。

3. 当事務所の対応

被相続人の財産管理を行っていた他の相続人に対して、相続財産に関する情報等の開示を求めるのと同時に、弁護士会照会等も利用して相続調査を行いました。また、本件の遺言は自筆証書遺言でしたが、遺言書保管制度を利用していなかったため、家庭裁判所に遺言の検認を申し立てる必要がありました。本件遺言の発見・保管者は他の相続人でしたが、手続を円滑迅速に進めるため遺言の検認の申立てはこのような手続に慣れた当方事務所で行うこととなり、遺言の開示を受けてから1週間ほどで申立てを完了させました。被相続人の預金口座からの出金額については、入出金記録等を精査し、また同口座を管理していた他の相続人から使途について聴き取りや資料の提供を受けた結果、出金額の一部を遺留分算定の基礎となる遺産に組み入れる交渉を行いました。

4. 成果

遺留分の問題は、事件によっては裁判外の交渉ではまとまらず、調停、訴訟と紛争が長期化してしまうケースもありますが、幸い、本件は遺言の検認後4か月ほどで解決することができました。特に、被相続人の預金口座からの出金額については、本来であれば不当利得返還請求の問題として相続事件とは離れた解決を行わざるを得ない可能性もありましたが、他の相続人との交渉に成功し、遺留分の算定の基礎となる遺産の額に出金額の一部を積み増すことで依頼者に有利な金額を引出すことができました。

5.依頼者の声

海外在住の場合、日本の市役所、裁判所が基本的に日本在住を当然のこととしての制度なので、すべての必要書類の取得、検認、家裁の調停の申立て、処理がまず不可能に近く、正当な相続権を主張するにはきわめて困難をきわめました。私の場合、銀行の預金入出金取引証明書の発行依頼に必要な口座番号がわからず取得できませんでした。

当弁護士会(※注:当方法律事務所の意と思われます)が海外在住者にも門戸を開いていることを知り、とても助かった思いでした。受任依頼から解決まで9か月間、弁護士の方とは、お互いにEメールで連絡をとり、その他直接口頭で相談したい場合は、日時を必要に応じて設定していただきZOOMインタビューで対応していただきました。

忙しい中、いつも一時間以上充分時間をとっていただき、これからの方針、処理を決定していただきました。あと直接問い合わせたい場合、随時Skype電話を使いました(国内料金で決済)。弁護士の方にお世話になったのははじめてでしたが、法律、諸手続の専門家であることは当然のことですが、それ以上、交渉相手である人物の把握が的確で、それが訴訟に至らず早期円満解決の結果を導いたこと深く印象に残りました。

  • Twitter
  • LINE
  • hatena
  • Facebook

関連記事

アーカイブ

Contact お問い合わせ