国際相続コラム

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タイムシェアを「そろそろ手放したい」と思ったら

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矢吹 遼子

矢吹 遼子 Ryoko Yabuki

同志社大学法学部法律学科卒業。2009年の弁護士登録以降、企業法務、国際案件、一般民事・離婚・成年後見・刑事・少年事件等、幅広く対応してきました。現在は、英文契約書を含む契約書の作成・レビューのご依頼を多くいただいているほか、日本進出や日本企業との取引を検討されている海外の法人・個人のお客様に対し、日本法に基づいたアドバイスを行うなど、国際法務のご相談も多く受けています。
また、薬害肝炎訴訟やB型肝炎訴訟、HPVワクチン薬害訴訟にも参加し、公益性の高い活動にも積極的に取り組んでいます。

前回まで、アメリカのタイムシェアを相続する場合のプロベートや、共有名義の場合の取扱いについてご説明しました。

タイムシェアとは?相続時にプロベートは必要か
夫婦名義のタイムシェアならプロベートは不要?- Right of Survivorship(生存者受取権)とは -

海外リゾートのタイムシェアは、購入時には将来にわたって利用することを想定していても、家族構成、健康状態、仕事、介護、為替相場などの変化により、利用頻度や費用負担の感じ方が変わることがあります。そのため、権利を手放すことを検討する方もいます。

「円安の局面では、外貨建ての管理費の円換算額が増えることがある」

「子どもや配偶者の年齢・体力の変化で、現地まで足を運ぶ機会が減った」

「相続の際に『子どもに負担を引き継がせたくない』と感じるようになった」

「ライフステージの変化(離婚、転職、介護など)で、リゾート滞在にお金と時間を割く余裕がなくなった」

こうした事情から、弊所でも、タイムシェアを手放したいとのご相談をいただくことが多くなっています。

タイムシェアは自由に手放すことができない場合がある

海外のタイムシェアには、不動産の持分を取得するタイプのものや、利用権・会員権として構成されるものがあります。不動産持分を取得するタイプであっても、一般の住宅不動産と同じように売買できるとは限りません。商品や契約によっては買い手が見つかりにくく、希望する時期や条件で譲渡できないことがあります。無償での譲渡であっても、引受人が容易に見つからない場合があります。また、ローンが残っていると売却・譲渡その他の処分方法が制限されることも考えられます。

手放すときの選択肢とは

手放したいと考えた場合、一般的には次のような選択肢が考えられます。

  1. 運営会社の公式制度を確認する
    運営会社が、売却支援、権利返還又は引取り等の制度を設けている場合には、ローンの完済、管理費の支払状況、手数料その他の条件を確認した上で申請する。
  2. 第三者への譲渡を検討する
    親族や知人への名義変更、または譲渡を仲介する専門業者を利用する。第三者への譲渡を仲介する業者を利用する場合には、所在地州における免許・登録の有無、報酬の支払時期、返金条件、実際の譲渡手続の内容等を確認する必要があります。
  3. 弁護士等の専門家に相談する
    タイムシェアの処分方法は、権利の種類、所在地州の法律、契約上の譲渡制限、ローン残高、管理費の支払状況等によって異なります。必要に応じて、現地の弁護士その他の専門家と連携して対応することが考えられます。

私たちは、こうしたタイムシェアに関するご相談を数多くお受けしてきました。必要書類の準備、相続時の対応まで、状況に応じたサポートを行っています。

まずは現在の契約状況を整理した上で、お気軽にご相談ください。

(参考)米国連邦取引委員会(FTC)の消費者向けページ
Timeshares, Vacation Clubs, and Related Scams
(タイムシェア、バケーションクラブおよび関連する詐欺)

【アメリカに不動産・口座がある方へ】遺言だけでは守れない、米国資産のプロベートを回避する基本ガイド

実はアメリカでは、遺言書があっても裁判所による遺産管理手続き「プロベート」を回避することはできません。プロベートに入ると、資産凍結による長期化、弁護士費用などのコスト増加、財産内容が裁判記録として公開されるリスクが生じます。
本資料では、国際相続を専門とする弁護士が、以下のポイントをわかりやすく解説します。

・プロベート対象となる「検認財産」と対象外の「非検認財産」の違い
・生前信託(Revocable Inter Vivos Trust)によるプロベート回避の仕組み
・POD口座・TOD登録など、受取人指定によるスムーズな資産承継
・共有名義(Joint Tenancy等)を活用した回避策
・プロベートを回避しても発生しうる日米双方の税務上の注意点

  • 米国に不動産、預金、証券口座などをお持ちの方、またはご家族が海外に資産を残される予定のある方は、ぜひご一読ください。
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