解決事例/依頼者の声

Cases&Voice

オランダの遺言による国際相続|日本在住の相続人のために遺言執行者・公証人と交渉し相続手続と税務申告を解決した事例

  • 依頼者の声あり
  • 海外資産がある場合の相続手続サポート

依頼者:日本在住の日本人(相続人)

被相続人:オランダ在住の日本人

ご相談内容

被相続人は長年オランダに居住しており、現地の財産について遺言を作成していました。

依頼者は日本に住む相続人として、オランダの遺言執行者から遺産の分配を受け、日本国内での相続税申告も既に完了していました。

しかしその後、突然オランダ側から「オランダでも相続税の申告・納税が必要である」と連絡を受けました。

しかも、その時点では既にオランダの相続税申告期限を過ぎており、依頼者は、

  • 今から何をすればよいのか
  • 延滞税はどの程度発生するのか
  • 海外の手続きを日本から進められるのか
  • 日本で支払った相続税はどうなるのか

といった点について大きな不安を抱えておられました。

さらに、当初の遺言内容どおりに分配できるだけの遺産が不足していたため、相続人・受遺者間で分配内容を再調整する必要も生じていました。


課題

本件では、以下のような複数の問題が同時に発生していました。

1.オランダの相続税申告期限を過ぎていたこと

当時のオランダでは、相続税の申告期限は原則として相続開始から8か月以内とされていました。

しかし、依頼者がオランダの相続税の存在を知った時点では、既に期限を経過しており、延滞税が発生する状況でした。

2.海外にいる関係者全員の合意が必要だったこと

遺産の不足により、相続人・受遺者全員で分配内容を調整する必要がありました。

しかし、相続人・受遺者はオランダ、イギリス、日本など各国に居住しており、合意形成には時間を要することが予想されました。

3.現地の公証人と連絡が取れず、手続きが停滞していたこと

合意文書を作成に関与していたオランダの公証人と連絡が取りづらい状況が続いており、依頼者ご本人では現地の状況把握や進捗の確認が困難な状態となっていました。


当事務所の対応

当事務所では、依頼者に代わって、オランダ側関係者との連絡・調整を集中的に行いました。

具体的には、

  • 遺言執行者及び公証人へのメール・電話による継続的な督促
  • オランダ在住の受遺者への個別連絡
  • 手続状況の確認及び情報整理
  • 合意文書や委任状等の内容確認
  • 署名認証手続のサポート

などを行い、停滞していた手続を前進させました。

また、オランダ税務当局から納税通知が届いた際には、弁護士が銀行に同行し、国際送金手続についてもサポートを行いました。

さらに、日本とオランダの双方で相続税が課税される状況であったため、外国税額控除による日本側相続税の還付可能性についても検討を行い、国際相続案件に対応可能な税理士事務所をご紹介しました。


解決結果

当事務所の関与後は、オランダ側関係者との連携が改善し、停滞していた手続きも比較的円滑に進むようになりました。

オランダの相続税申告期限は既に経過していたため、延滞税自体は避けられませんでしたが、追加的な不利益を最小限に抑えながら申告・納税を完了することができました。

また、日本とオランダの双方で相続税が課税される事案でしたが、外国税額控除を活用することで、日本で納付済みだった相続税について還付を受けることができました。

結果として、依頼者は日本で納付した相続税の全額について還付を受けることができ、大変安心していただきました。


本件のポイント

国際相続では「日本で申告済みでも終わりではない」ことがあります

海外に財産がある場合、日本で相続税申告を済ませていても、それだけで手続が完了するとは限りません。

被相続人の居住国や財産所在地国の制度によっては、現地でも相続税や遺産税の申告・納税が必要になることがあります。そのような場合、日本の感覚だけで対応すると、申告期限徒過や延滞税などの問題が生じることがありますので注意が必要です。

国際相続では「現地との交渉」が重要です

国際相続では、法律だけでなく、

  • 現地専門家とのやり取り
  • 時差・言語の問題
  • 各国の税制度
  • 国際送金

など、実務的な対応力も重要になります。

当事務所では、海外相続・国際相続に関するご相談について、海外専門家とも連携しながら対応しております。

海外相続や外国の遺言、海外の相続税対応でお困りの方は、お気軽にご相談ください。

5.依頼者の声

3年前の7月にアムステルダムで姉が亡くなりました。姉の夫は既に亡くなっており、姉夫婦には子供はおらず、また私達の両親はとうに他界してましたので姉には私の他に家族はおりませんでしたが、姉からは遺産相続については、お世話になった友人達にも、これまでのお礼として、相応のお金を渡したいとの意向でしたので、遺産は弟の私以外に6人の姉の友人達に分割・譲渡されることとなりました。

姉は生前より、自分が死んだ後の遺言の執行については旧知のオランダ人の友人○○さんの指示に従うようにと言っておりましたので、現地で姉の葬式後に遺言執行者に会い今後の進め方について話し合いをした結果、その年の暮れにはオランダ語で記された姉の遺言他、遺産相続に必要な文書が届き、翌年の3月には、ほぼ遺言に記された額面の遺産が振り込まれましたので、私は相続の件はこれで終了したものと思っておりました。

ところがその後数ヶ月経って遺言執行人から私を含めた全ての相続人に、遺産の過払いがあったと連絡があり、どういうことかと質問すると、今度は執行人が任命した公証人より、オランダで相続税を払う必要があること、また延滞金も加算される可能性があることを告げられました。しかもその時点で具体的な金額は知らされず周章狼狽した私は銀行の担当者に相談したところ、海外送金は困難が伴うので、多少お金がかかっても国際相続に詳しい弁護士に相談すべきと提言されて、ネットで検索しながら大阪市内で数社の国際相続を掲げている弁護士事務所に次々と電話をかけ、訪問したところ、幸いにもこちらの本町国際綜合法律事務所に出会うことができました。

さっそく西原弁護士と阪口弁護士に窮状を訴えたところ、驚くべき丁寧さと親身さで相談にのっていただき即座にアクションを起こしていただき感動しました。特に阪口弁護士には(勿論、別途費用はかかりましたが)お忙しい中銀行まで2回も同行していただき、私一人では絶対無理な諸手続きをてきぱき処理していただき、感謝の思いでいっぱいでした。私は以前、勤めていた会社で弁護士さんと仕事をすることが何度かありましたが、これほど親切で迅速にアドバイスや事務手続きを行ってくれる弁護士さんはなかなかいないと思いました。

「実るほど、頭を垂れる稲穂かな」との格言がありますが、まさにこの言葉を体現なされているお二人の仕事ぶりには感謝の気持ちでいっぱいです。もしお二人のお力添えがなければ、今においてもまだ私の相続は完了してなかったと思います。本当にありがとうございました。

(T・S様)

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